名古屋フィル第359回定期演奏会~春の祭典

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名古屋フィルハーモニー交響楽団第359回定期演奏会

2009年6月12日(金)18:45開演
愛知県芸術劇場コンサートホール

指揮:ティエリー・フィッシャー
ピアノ:北村朋幹

曲目:ショスタコーヴィチ/祝典序曲 作品96
    モーツァルト/ピアノ協奏曲第9番変ホ長調 K.271『ジュノーム』
    ストラヴィンスキー/バレエ『春の祭典』

先月の定期演奏会で、俊英ヴォルコフのもと
目の覚めるような好演を聴かせてくれた名古屋フィル
今月の定期は、常任指揮者ティエリー・フィッシャー
4ヶ月ぶりに登場です。

今シーズン、フィッシャーが指揮する3回の定期では、
ストラヴィンスキーの三大バレエ曲がとりあげられます。

並行してベートーヴェンの交響曲全曲を
フィッシャーが指揮する「市民会館名曲シリーズ」や、
「コバケン・スペシャル」に「いわゆる名曲」は
ラインナップされていますので、定期演奏会では、
ベートーヴェンもブラームスも演奏されません。

この定期演奏会のプログラミングは、テーマ性、メッセージ性において
国内のオケでも随一ではないかと思います。

楽団員個人ごとの技術的レヴェルを短期間で向上させることは
困難だとしても、オケ全体としての表現力の向上を図るとともに、
聴衆もまた多くをインスパイアされていくことが、
こうした取り組みの成果として期待できると思います。

さて、この日のソリストの北村君は、
愛知県立明和高校音楽科の3年生とのこと。
名フィルのメールマガジンによれば、北村君は名フィルの定期会員にもなっていて
(プログラムの会員欄にはお名前はなかったので、
お父様が会員なのでしょうか)、定期演奏会に招かれることに
たいへん感動しているとのことでした。

その北村君のソロによるモーツァルトの「ジュノーム」、
とてもセンスのいい演奏を聴かせてくれました。

モーツァルトの協奏曲の中でも、この曲は伴奏のオケは小編成ですが
第三楽章の途中にメヌエットも出てくることもあって、
けっこう大きな曲想が特徴です。

北村君は、堂々と気品溢れる箇所や繊細な箇所を
なかなかうまく描き分けることに成功していたと思います。

とりわけ、今にも止まって息絶えてしまいそうな
第二楽章のカデンツァが印象に残りました。

高校生でこのような演奏ができるということは、
「弾く」以外に、かなりいろいろな演奏を「聴きこんで」
いることに違いないと思います。
いずれにしても、将来の楽しみなピアニストです。

そして注目の「春の祭典」も、
速めのテンポで非常にキレのある好演でした。
もちろんトゥッティの迫力も素晴らしかったのですが、
この日の名フィルは、アンサンブルの精度も期待以上でした。

同じフレーズを楽器ごとに微妙にズラして演奏させる箇所など、
あまりうまく聴き取れない演奏がたまにありますが、
この日の演奏では、音量のコントロールもよく行き届いており、
細部までしっかり聴かせることができていたのではないかと思います。

先月のドビュッシーで聴かせてくれたような、いい意味での脱力感が
部分的に生かされていれば、より満足感が高いものになったでしょう。

さて、来月の名フィル定期は、世界に誇るバッハのスペシャリスト
鈴木雅明さんの登場です。
曲はバッハではなく、オール・メンデルスゾーン・プログラムです。
これまたたいへん楽しみ!

この演奏、試聴するととてもよさそうでした。
RCA Red Seal THE BEST 20::ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」&「火の鳥」(全曲)


これもほしいです!
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