マゼール指揮ニューヨーク・フィル

画像

ロリン・マゼール指揮/ニューヨーク・フィル演奏会

11月11日(日)18:00~ 東京オペラシティ コンサートホール

曲目:ヴェルディ/「シチリア島の夕べの祈り」序曲
    チャイコフスキー/ロココ風の主題による変奏曲
    (チェロ独奏:ヨハネス・モーザー)
    アンコール:バッハ/無伴奏チェロ組曲第一番よりサラバンド
ショスタコーヴィチ/交響曲第5番
    アンコール:ドヴォルザーク/スラブ舞曲第1番
           ビゼー/「アルルの女」より「ファランドール」

マゼールとニューヨーク・フィル(NYP)は、昨年の2月にNYに出張に行った際、聴きに行って以来です。
その時は、ドヴォルザークの「新世界」と、バルトークの「管弦楽のための協奏曲」という組み合わせで、大いに堪能しました。

ただ、残念ながら、本拠地であるエヴァリー・フィッシャー・ホールは、造りも音響も最低レヴェル。
今日は素晴らしいオペラシティですので、とても楽しみにしていました。

先週聴いた、アーノンクールとウィーン・フィルと、マゼールとNYPは、対極にある存在です。
前者が、考えに考え抜いた指揮者の解釈に、オーケストラがしっかり合わせにいっているのに対し、後者は、腕利きのプレイヤーがオーケストラの手腕を、指揮者が見事にドライヴしている、という感じでしょうか。

音楽づくりも、前者が玄人をうならせるものであるのに対し、後者は、あくまでも分かりやすい、率直なところが特徴ではないかと思います。

NYPの持ち味は、リッチで明確なフレージングです。
そして、マイヤース(ホルン)、スミス(トランペット)、アレッシ(トロンボーン)が率いる、金管セクションの突き抜けるようなパワーは、世界最強と言ってよいでしょう。

今日のコンサートで感心したのは、チェロ独奏のモーザー。
メロディは美しいけれど、まことにまとまりのない「ロココ変奏曲」を、飽きさせずに聴かせてくれました。
アンコールのバッハも、初めて聴く曲のような自発的なフレージングが印象的でした。

そして、メインのショスタコーヴィチ。
さすがマゼール、という、表情づけもあって、たいへん素晴らしい演奏でした。
コーダは、バーンスタインをも上回るかのように、快速で追い込んでいきました。
アレッシとスミス、かっこよかった~。

本拠地NYでは、曲が終わったら一斉にお客さんが帰ってしまうので、マゼールが音楽監督になってから、定期演奏会でもアンコールを演奏するようになったようです。
しかし、さすがに東京の音楽ファンは紳士的で、ほとんど誰も帰りません。

アンコールの2曲も、とても素晴らしい演奏でした。
「ファランドール」で、途中で振るのをやめてしまい、腕を組んで客席をニンマリと眺めているマゼール。
今年76歳ですが、ホントに若くてカッコいいです。

「ファランドール」でも、アレッシはバリバリと吹きまくり。
ハア~、どうしたらあんなにいい音が鳴るんだろう。

プログラムに、「私の父は104歳でたいへん元気です。私も、95歳になったら早めに引退しようと思っています」との、マゼールのインタビューが載っていました。
いやいや、100歳になっても来日して、R・シュトラウスとか振ってもらいたいものです。

R・シュトラウスといえば、マゼールでぜひ聴きたいのが、「家庭交響曲」。
バイエルン放送交響楽団との録音は未聴ですが、ウィーン・フィルとの録音は、ただただ舌を巻いてしまいます。
コーダの和音、いったい何秒鳴っているのでしょうか。
生で聴いてみたいなあ~。

写真は、スタンディング・オベーションに応えて登場したマゼール。
もう着替えています(苦笑)。

R.シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラかく語りき」/家庭交響曲「家庭交響曲」はこちら。

"マゼール指揮ニューヨーク・フィル" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント