山田一雄指揮・京響~ベートーヴェン「第九」

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昨年の7月9月にご紹介したマーラーの交響曲第二番「復活」の録音が大評判になっている、山田一雄(ヤマカズ)さん指揮・京都市交響楽団の演奏が、タワーレコードからまた発売になりました


曲目:ベートーヴェン/交響曲 第9番 ニ短調 Op.125
演奏:山田一雄(指揮)、京都市交響楽団
    京都市芸術大学音楽学部合唱団、ベリョースカ合唱団
    秋山恵美子(S)、荒道子(A)、田口興輔(T)、勝部太(Br)
録音:1983年12月21日 京都会館第1ホール (ライヴ)

ヤマカズ、渾身の『第九』、ヘリテージで再発売!!
「真に充実し切った、切れば血の出るような音のドラマ!」 -宇野功芳-
山田一雄の「第9」がついに発売される。まさに待望久しい、といわなければならない。山田より4歳年上の朝比奈隆のレコードが次々と登場するのに比べ、淋しい想いを禁じえなかったが、両者の実力は五分と五分、ともに日本の指揮界を代表する二人なのだ。……朝比奈隆の十八番がブルックナーだとすれば、山田の動的な音楽はベートーヴェン、ベルリオーズ、チャイコフスキーなどにぴったりだ。とくにベートーヴェンの音のドラマは山田の最も得意とするところで、これだけのベートーヴェンはなかなか聴けるものではない。…-宇野功芳-(充実し切った音のドラマ~山田一雄のベートーヴェン初登場 VDR-1330 ブックレットより)


この頃、私はヤマカズさんの「第九」のリハーサルを見学しました。
京都市立芸大の学生さんを中心にした合唱団を叱咤激励するヤマカズさんの熱い指導は、当時高校生だった私には非常に強いインパクトを残しました。
私が持っている「第九」のスコアに、ヤマカズさんの指示を鉛筆でメモしたあとが、今でも残っています。

当時の京響は、長く常任指揮者の不在が続いた低迷期から脱しつつある頃でした。
1982~1984年に常任指揮者を務めたフルヴィオ・ヴェルニッツィさんは、ピッツェッティ、ラボー、ゴルトマルクなど、日本でなかなか聴けなかった作曲家の作品や、ワーグナーやドヴォルザークの名曲で、なかなか味のある演奏を聴かせてくれました。

管楽器を中心に、創立以来のメンバーの入れ替わりが徐々に多くなり、毎年「第九」を聴くたびに、お決まりのようにがっかりさせられるようなソロの凡ミスも、聴かれなくなってきました。

この「第九」の演奏も、「復活」と同様、ヤマカズさんのロマンティシズム溢れる表現が心ゆくまで堪能できます。
第三楽章のカンタービレ、第四楽章冒頭のレチタティーヴォなど、ここまで大胆に演奏しても、大げさにならず高い気品を保っているのは非常に立派だと思います。

宇野功芳さんも解説で書かれているように、4名の独唱陣は、ヤマカズさんの情熱にすっかり煽られてしまったようで、最後の四重唱で異様な盛り上がりを見せています。
ここだけは、立派な演奏を通り越して、かなりおかしいのですが、これはこれで、なかなか聴けるものではありません。

ああ、もう一度あの頃聴いた演奏を、もう一度聴いてみたいものです。
京都会館ではなく、もっといいホールで(苦笑)。




ベートーヴェン:交響曲第9番/山田一雄、京都市交響楽団


こちらはマーラー「復活」です。
感動のレビューが多数寄せられています。



山田一雄の芸術 - マーラー:交響曲第2番「復活」、広瀬量平:管弦楽のための迦陵頻伽(カラヴィンカ)

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この記事へのコメント

2008年05月31日 20:12
お越しいただきましてありがとうございます。
大変貴重な体験をさせているようで、うらやましい限りです。
ヤマカズさんの熱心さはよくわかります、指揮台から転げ落ちたというくらいですから、スゴイですよ。
N響アワーでもいいから演奏があれば流してほしいですね~、今では全然流されることがないヤマカズさんですから。
2008年06月01日 00:46
魔神8888様、コメントありがとうございます。
以前、当ブログでも書いたのですが、ヤマカズさんがN響に客演した際のマーラーの5番、第4楽章のみN響アワーでやっていたのを見たのですが、超名演でした。
あれも、CDになってほしいですね。
少年時代に、ヤマカズ/京響と朝比奈/大フィルの生演奏に接することができたのが、私にとっては貴重な経験になっています。
さて、魔神8888様のブログへのTB、なぜか3つついておりますので、2つ削除いただけませんでしょうか。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

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