ティーレマン指揮ミュンヘン・フィル

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クリスティアン・ティーレマン指揮
ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団


2007年11月4日(日)16:00開演 サントリーホール

曲目:ブルックナー/交響曲第5番 変ロ長調

ブルックナーの5番は、ちょうど1年前、アーノンクール指揮のウィーン・フィルの名演を、ここサントリーホールで聴いたばかりです。
この曲は、私の大好きな交響曲の一つで、これまでにもこのブログでたびたびとりあげてきました。

ミュンヘン・フィル、そしてサントリーホールにとっても、ブルックナーの5番は特別な曲であるといえるでしょう。
チェリビダッケがミュンヘン・フィルを率いて、サントリーホール開館記念コンサートで演奏したのも、ティーレマンがミュンヘン・フィルの音楽総監督に就任した際の記念演奏会にとりあげたのも、ブルックナーの5番なのです。

これらの諸条件が重なったこのコンサート、今年の海外オケの来日公演では、最も注目すべきものの一つといっていいでしょう。

さて、今日のコンサートで驚かされたのは、ティーレマンの風格溢れる音楽づくり。
極めてロマンティックかつ巨大な骨格を築きながらも、細部までこだわっているところなど、他の指揮者の誰とも違う独自の世界を、40歳代にして作り上げているところに、驚愕せざるをえません。

彼は、1959年、ベルリンの音楽愛好家の家庭に生まれ、フルトヴェングラーが指揮する音楽のレコードを子守歌代わりに育ったとのことです。
親から常々伝え聞いたフルトヴェングラーの伝説と、黄金時代のカラヤンが指揮するベルリン・フィルの生演奏が、彼の音楽観に多大な影響を与えていることは間違いないでしょう。

そして、若き頃ベルリン・フィルを数多く指揮したチェリビダッケの薫陶をうけた団員がまだ多く残るミュンヘン・フィル。
ブルックナーを聴くには、まさに理想的な組み合わせといえるでしょう。

たっぷりとした厚みをもった響きや、弱音や遠近感にこだわるところは、チェリビダッケに共通するところですが、感興の高まりとともに微妙にアッチェレランド(テンポを早くすること)するところなどは、フルトヴェングラーの影響を感じさせます。

CDも事前に聴いていましたが、この実演の巨大さは、録音にはほとんど収まっていません。
いやはや、ティーレマン、10年後、20年後が楽しみな存在です。
私が仕事をリタイアする頃も、彼はまだ現役でしょうから、ドイツまでティーレマン詣でに行きたいものですね(苦笑)。

しかし、今日のコンサート、たった一つ惜しいことが。
あのフライングの拍手さえなければ・・・。
ほんの3秒ほど、数十人だと思いますが、80分間、これほどまでに緊張感みなぎる素晴らしい演奏に接しながら、なぜあそこでわざわざ拍手するのだろう・・・と思いました。

ティーレマン指揮ミュンヘン・フィル:ブルックナー/交響曲第5番





こちらは、昨日の演奏会のメイン、ブラームスの交響曲第1番です。
小泉前首相も聴きに来られていたとか。
「感動した!」とおっしゃったかどうかは分かりません(苦笑)。

ティーレマン指揮ミュンヘン・フィル:ブラームス/交響曲第1番



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この記事へのコメント

2007年11月10日 19:56
minaminaと申します。
TB、ありがとうございました!

いや、それにしても素晴らしいブルックナーでした。CDには全然収まりきってないですよね、あの繊細な表現は。

昨日、思わずこのコンビのブラームスのCDを衝動買いしてしまいました。次の来日が待ち遠しいです。

写真から察するに、私、貴殿のもう1列か2列上の同じような位置で聴いていたように見受けられます。ものすごいニアミスですね・・・(笑)
2007年11月12日 22:22
はじめまして。TBいただきありがとうございます。こちらからもTBつけさせていただきました。夢のような公演からはや1週間が過ぎました。富山から聴きにいった甲斐がありました。
2007年11月18日 02:35
minaminaさま、コメントありがとうございます。
ブラームスのCDはいかがでしたか?
ヤンソンス&BRSOも聴きに行かれていたようですね。
こちらもTBさせていただきました。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
2007年11月18日 02:37
Cozyさま、コメントありがとうございます。
富山からわざわざとは、頭が下がりますが、ほんとうに素晴らしい演奏でしたね。
今後ともよろしくお願い申し上げます。

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